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マンションの法律問題は「マンションの問題」で解決

管理費請求の具体的手続10detail

区分所有法第59条に基づく競売請求

区分所有権競売請求訴訟の訴状

訴  状


平成

東京地方(簡易)裁判所 民事部 御中


                 告  ○○○○○○管理組合  

代表者理事長 ○ ○  ○ ○ ㊞


○○○○○○○ 東京都○○区○○□丁目□□番□

原    告  ○○○○○○管理組合
              代表者理事長  ○ ○  ○ ○


○○○○○○○ 東京都○○区○○□丁目□□番□

          ○○○○○○□□□号

          被    告   ○ ○  ○ ○


区分所有権競売請求事件

訴訟物の価格  金160万0000円(著しく算定困難な場合)

(民事訴訟費用等に関する法律第4条第2項により,財産権上の請求に係る訴えで訴訟の目的の価額を算定することが極めて困難なものについては,訴訟の目的の価額は,160万円とみなされるため。)

貼用印紙の額    金1万3000円


第1 請求の趣旨

1 原告は,被告が所有する別紙物件目録記載の区分所有権及び敷地利用権について競売を申立てることができる。

2 訴訟費用は被告の負担とする。

との判決求める。


第2 請求の原因

1 当事者

原告は,○○都○○区○○町○丁目○番地所在の○○○○マンション(以下,「本件マンション」という。)の区分所有者全員により組織されるマンション管理組合である(甲第1号証及び第2号証)。
 被告は,本件マンション○○○号室を所有する区分所有者である(甲第1号証)。

2 競売請求の実体的要件

(1)被告の「共同の利益に反する行為」について

被告は,原告に対し,管理費及び修繕積立金(以下,「管理費等」という。)を納入する義務を負っている(管理規約第○条及び第○条,甲第2号証)。
 被告が原告に対して納入しなければならない管理費等の額は,以下のとおりである。
 管理費(月額)   金○万○○○○円
 修繕積立金(月額) 金○万○○○○円
 上記管理費等について,被告は,平成○年○月頃から支払いを怠り,原告の再三の催促にもかかわらず,その支払いをしなかった。
 そこで,原告は,被告に対し,平成○年○月分から平成○年○月分までの滞納管理費等元本及びこれに対する遅延損害金の支払を求める訴訟を提起した(○○地方裁判所平成○年(ワ)第○○号マンション管理費等請求事件)。この訴訟については平成○年○月○日に弁論が終結し、同年○月○日に判決が言渡された(甲第3号証)。
 上記訴訟の判決において、「被告は、原告に対し、金○○○万○○○○円及び内金
○○万○○○○円に対する平成○年○月○日から支払済みまで年○パーセントの割合による金員を支払え。」と言渡されたにもかかわらず,被告は,この金員について全く支払わなかった。

  被告は,上記金員(平成○年○月分までの管理費等及び遅延損害金)を支払わないのみならず,平成○年○月分以降の管理費等も支払わない。そのため,被告の滞納管理費等の額は減少するどころか,増加の一途を辿っており,平成○年○月○日現在、被告の滞納管理費等は別紙「計算表」のとおりとなっておる。
 マンションの区分所有者が,マンション共用部分等の維持管理のために費用(管理費、修繕積立金等)を支払うことは,区分所有者の最も重要な義務の一つであり,かかる義務を長期にわたり履行しないことは共同利益違反行為にあたる(東京地裁平成22年11月17日)。すなわち,本件被告の管理費等不払いは「共同の利益に反する行為」にあたる。

(2)本訴請求以外の方法によっては管理費等債権の回収が困難であること

被告は,滞納管理費等について任意に支払わない。
 そして,被告は本件マンション○○○号室以外にみるべき資産がない。
 ところが,本件マンション○○○号室にはその価値を上回る抵当権が設定されており,剰余主義(民事執行法63条2項)の適用のもと,前記判決(甲第3号証)に基づく強制競売申立によっては滞納管理費等を回収できる見込みはない。
 ちなみに,区分所有法59条に基づく競売請求については民事執行法63条2項の適用はない(東京高裁平成16年5月20日決定)。
 そこで,原告が,本件マンシヨン○○○号室の滞納管理費等を回収するためには,同室(区分所有権及び敷地利用権)について区分所有法59条に基づく競売を実行し,同室を買い受けた特定承継人に対して,その債権を行使せざるを得ない(なお,区分所有法8条)。

3 競売請求の手続的要件

原告管理組合の理事会は,被告に対し,滞納管理等支払いに関する被告の弁明を聴取するため,平成○年○月○日開催の理事会への参加を要請した(甲第4号証)。
 ところが被告はこの要請を無視して欠席した。
 さらに,原告は,被告に対し,平成○年○月○日開催の第○期通常総会において,被告の弁明の機会を与えるべく,内容証明郵便にて出席を要請した(甲第5号証及び6号証)。ところが,被告は,第○期通常総会をも欠席した。
 以上のような経緯のもと,原告は第○期通常総会において,区分所有者及び議決権の各4分の3以上の多数を得て,本件不動産について競売請求する旨を決議した(甲第7号証)。

4 まとめ

以上のとおり,被告が滞納管理費等を任意に支払うことは全く期待できず,被告の管理費等滞納金は増加し続ける一方であり,このような管理費等不払いは,著しく「区分所有者の共同の利益に反する」ものである。また,本件マンション○○○号室はいわゆる債務超過状態となっており,被告には他にみるべき資産がなしピから,債務名義に基づく強制執行によっては債権回収が図れない。
 よって,原告は,被告に対して,別紙物件目録記載の本件不動産について区分所有法59条に基づく競売を申し立てるものである。

証 拠 方 法

1.甲第1号証      区分所有建物全部事項証明書

2.甲第2号証      ○○○○マンション管理規約

3.甲第3号証      東京地裁平成○年○月○日判決

4.甲第4号証      理事会開催案内

5.甲第5号証      第○期通常総会開催通知書(内容証明郵便)

5.甲第6号証      配達証明書

7.甲第7号証      第○期定期総会議案書及び議事録


添 付 書 類


1.訴状副本        1通

2.甲各号証(写し)   各2通

3.資格証明書       

4.不動産登記簿謄本    

 

別 紙

物 件 目 録

(一棟の建物の表示)

   所   在  ○○区○○□丁目 □□番地□

   建物の名称  ○○○○○○

   構   造  鉄骨鉄筋コンクリート造陸屋根○○階建

床 面 積       1階  ○○○○○○

          2階乃至○○階 各○○○○○○㎡

             地下1階  ○○○○○○

         

(専有部分の建物の表示)

   ○○□丁目 □□番□の□□□

   建物の名称  □□□

   種   類  居宅

   構   造  鉄骨鉄筋コンクリート造1階建

   床 面 積  ○○階部分  ○○○.○○

(敷地権の目的である土地の表示)

  土地の符号  1

   所在及び地番 ○○区○○□丁目□□番□

   地   目  宅地

   地   積  ○○○○○○㎡

(敷地権の表示)

   土地の符号  1

   敷地権の種類 所有権

   敷地権の割合 ○○○万○○○○分の○○○○

 

外観 内装1 内装2 内装3

バナースペース




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